ありがとう
3年と少しのラジオの時間、本当にありがとうございました。
山形県小国町に一年間住んで、テレビで伝えられるような派手さはない、便利さもない、でも地道に生きる百姓の姿に自分の生き方を問われた気がしました。
上部だけの安さやおいしさ、便利さだけに飛びついて消費するだけの人生にどんな価値があるのか。
わたしはそこを問いたくて、出来るだけ世の中の仕組み、消費システムを読み解き、考え、消費すること、そして手間をかけてつくる暮らしを考えていきたい。
そう生きる世界にはたくさんの発見と嬉しさと喜びと納得、そして心動く実感があってその部分をみんなで共有したいと思いました。
こうしてはじめたのがラジオDJという仕事です。
ラジオでは、うたうたいの世界も垣間見ることができました。
いままで何気なく聴いていた音楽はほんの入り口にすぎなくて、そこを掘って掘って掘り進めていくと言葉では言い表せない世界がすぅーと広がっていました。
うたうたいたちが真剣に向き合って生まれた曲たちと関わることができたこともこの仕事をやってきてよかったなと思うことのひとつです。
ただ、この3年で知れた世界はほんの一部です。この先もどんな音楽に出会えるか楽しみでなりません。
いま次のステップに立ち、ラジオDJをはじめたときと変わらず、まだ自分の生き方を問うています。
訊き、体験し、話し、共有するというプロセスから、動き、実感し、話し、共有するというプロセスにスタイルを変え進みます。
季節の変化、鳥たちの声、その日のにおい、人との関わりの中でどうしても言葉で伝えたいことが出来たらまた聴いてくださいね。
3年と少し、本当にありがとうございました。
最後にあの幻のような2時間を一緒につくってくれた曲たちをアーティスト、そして一緒に時間を過ごしてくれたあなたへの感謝の気持ちを込めて記します。
どんな時でもたのしみましょう♪
樽川 美穂